ストレスって何?③ ―ストレスに打ち克つ最強の方法

ストレス反応を起こすのは、下垂体前葉と副腎

厄介だからといって、

これらの大事な器官を取ってしまうわけにはいきません。

副腎は、ストレス反応の調節を行う

アドレナリンノルアドレナリン分泌する他

コレステロールを原料に多くの種類の

ステロイドホルモンも分泌しています。

下垂体前葉からは副腎皮質刺激ホルモンや

性腺刺激ホルモンや成長ホルモン、

多幸感を感じさせるβ―エンドルフィンなど

多くのホルモン分泌を司っています。

これらのホルモンは、炭水化物や脂質を代謝したり、

タンパク質を変換させたり、血液の電解質のレベルや

炎症を制御するなど免疫反応など

広い範囲でカラダの働きに関わっています。

くよくよ心配しすぎたり、いつもイライラしてばかりでは

副腎からアドレナリンとノルアドレナリンばかりが分泌され続け

やがて疲弊すると、無気力・無感情になってしまいます。

そうならないように、

私たちは知らず知らずのうちに、

副腎の健康ためにバランスを取っています。

休日に美味しいものを食べたり、

スポーツで体を動かしたり、旅行に出かけたり、

お笑い番組や映画を見たり、飲みにいったり、

音楽を演奏したり、聞いたり、

好きなことを楽しんで気分転換することで

副腎にかかるストレスを軽減させています。

これらの気分転換もたしかに良いのですが、

多くの人は毎日こういったストレス発散が

できるわけではありません。

日常の中にこそ、ストレスに打ち克つ

強力な手段を見出したいものです。

本当に耐えることが無理なストレスからは

逃げるしかないときもあります。

転職や移住や離婚など、周囲の人間関係や

環境を変えることで、減らせるストレスもあります。

それができる人にはそれも良いでしょう。

しかし、生きている中で全てのストレスを避けることは不可能、

ある程度のストレスには対処するしかありません。

ただ、どんなストレスでもストレスを受ける側が、

それをストレスと感じなければ、

カラダにさほどの悪影響は出ないことがわかっています。

ということは、ストレスに対する一番の方法は、

副腎の働きを無理やり抑えるクスリでも、

休日の気分転換でもなく、

ストレスをストレスと感じない、

マイナスをプラスにとらえるような

「心の転換」パラダイムシフトを起こすことです。

自分に起きる出来事をプラスに取るか、

それとも、マイナスに取るか。

良いものとしてとらえるか、悪いものとしてとらえるか。

自分のいま置かれている境遇を

またとない「チャンス」として捉えるか、

好ましくない「ストレス」として捉えるか。

今置かれた自分と自分の環境を

感謝して受け止めるか、

自分に起こった災難として

いやいやな気持ちでマイナスに受け止めるか。

解釈や受け止め方は

すべて心の中で生まれる言葉で決まります。

副腎の健康には、

ホルモンの材料となるコレステロール。

その原料となる脂質や睡眠も大事ですが

「人生は言葉一つ、心ひとつ」

いつも感謝の気持ちで、

感謝の言葉を使っていると、

健康でいられ、人生も好転していきます。

言葉の使い方、起きていることのとらえ方、

人生の受け止め方次第で

副腎へのストレスも減らすことができるのです。