あなたも知らないだけ?薬の犠牲者は山ほどいる⁉

薬害という言葉をご存知でしょうか?

読んで字のごとく、薬の害のことです。
「薬害スモン」や「薬害エイズ」など大きな事件が有名ですが、薬害は一部のア
ンラッキーな被害者だけの話で、自分には関係ないと思ってる人も多いでしょう。

しかし、本当にそうでしょうか?

知らないだけで、あなたも薬害の被害者かもしれません。

あなたが生まれつきの体質と思い込んでいるあなたの体調不良も、その原因は
子どもの時に飲んだお薬のせいかもしれないのです。

ちょっとここで、「薬害」という言葉を調べてみます。
すると、、、、

1、薬の不適切な投与で受けた被害規模が社会問題になるほど大きいもの 2、不適切な医療行政の関与が疑われるもの

とあります。薬害にはこの二つの意味合いがあるようですが、実のところ、明確な定義はないようです。ここでは、単純に薬の副作用と後遺症で現在も不調を抱えていることを「薬害」としておきます。

これから私がお話する「被害者自身も知らない薬害」は山ほどあります。
本当の薬害が「どれほど広く」「どれほど深いか」それは、今後明らかに
なってくるでしょう。 なぜ、このようなことが言えるのか?

それは私自身が長い間、自分でも気づかなかった“薬の被害者”だったからです。

私には大きな持病はありません。
子供の頃に大病を患ったこともなく、大きな手術を受けたこともありません。
世間一般からみれば、まったくの「健常者」でしょう。
これまでの私と医療との関わりといえば、ごく人並みの医療を受けた程度です。
子どもの頃に風邪を引いた時、母親にお医者さんに連れて行ってもらい、お薬
を飲むといった具合に。ですから当然、成人した後もずっと、自分が薬害の被
害者である可能性など考えたこともありませんでした。

しかし、そんな思い込みは偶然の出会いから一気に崩れました。
これは本当にショッキングなことでした。

話は10年以上前、同じ市内で引っ越した時のことです。
新居の近くにログハウスのおしゃれな歯科医院を見つけ、転院することにしました。
近場の転居なので、以前の歯医者にも通える距離でしたが、ログハウスの中を見て
みたい気持ちと、「こんな素敵な建物だから、新しい先生は面白い人かも、、、」
との期待もありました。

引っ越して間もなく、以前、事故で失った差し歯を新しいものに交換する時期になり、
早速、ログハウスの歯医者さんに伺う機会が訪れました。初登院です。
受付で診察券を渡し、看護婦さんに名前を呼ばれました。

治療室に行くとそこには、黒縁メガネにたっぷりと髭をたくわえた、いかにもログ
ハウスの住人という風貌の先生がいました。あいさつを交わすと、その先生はわか
りやすく、差し歯の交換にはどんな選択肢があるかを挙げ、各選択肢の利点と欠点、
そして、どの選択肢が一番自分には適切か、その理由まで説明してくれます。
治療の合間のうがいの時などには、世間話もするような気さくな先生です。
それまで10年以上通ってきた前の歯医者さんとは比べものにならないくらい親切な
人柄溢れる人でした。前の歯医者さんは、あいさつも説明もろくになく、ただもくも
くと作業をこなすだけの人で、選択肢の提示や治療の説明など、ほぼ受けた覚えもあ
りません。新しい歯医者さんの対応には、驚きとともにとても好感を持ちました。

「歯医者によって、ここまで対応が違うのか、、、」

そして、差し歯の交換のため、何度か通院していたある日、
驚きの言葉を聞いたのです。

治療中、私の口に手を突っ込みながら、
先生が話しかけてきました。

「よく磨けてますね~」
「歯垢も付いてないし~」

そして、間が空きます。

「だけど、もったいないね~」

“んんっ!なんのことだろう?”

「鶴田さん、あなたの歯ね~。これ~」

「薬害なんですよね~」

”ええっ~!薬害!?”

口に手を突っ込まれている私は、驚いたリアクションをとることもできず、
頭の中はクエスチョンマークで一杯になりながらも、黙って聞いているし
かありません。続けて先生は言います。

「まあ、これ、内々の話ですから、、、」

“何が内々なんだろう、、、何の薬害のことだろう?”

じっと聞き耳を立てて待っていると、先生が作業しながら、続けます。

「あなたが子供の頃に、ちょっとの間だけ使われていた薬があってね~。
テトラ〇〇〇〇ンっていうんだけど、、、」

先生は作業をしながらなので、ボソボソと独り言のようにゆっくりと話します。
さらにマスクもしているので、薬の名前はよく聞き取れません。

「歯の根元が黄色くなってるでしょ」

また間が空いて、

「これ~、、、あなたのせいじゃなくて、薬の副作用なんですよ~、、、」

「だから~、、、これだけ一生懸命磨いているのに全然きれいにならないでしょ。
 きちんと磨いてるのに黄ばみが取れない」

「だって、これ、エナメル質の中から染まっちゃってるから~、、、」

ここまで聞いて、だんだん自分にもその意味がわかってきました。

“ああ~!そうだったのか~!!”
“うわ~、いままで誰も教えてくれなかったけど、原因はこれだったのか~!”

まさに、青天の霹靂。
頭の中はショックを受けてますが、体はじっとしたまま。
走馬灯のように過去が蘇ってきます。
これまでの記憶の断片が、徐々に一本の線で繋がってきました。

いつ頃からでしょう。自分の歯の根元が黄色く染まっていることに気づいたのは。
10代にはあまり目立ってなかった気がします。
“ちょっと、おかしいな~”と気づいたのは20代初めでしょうか。
歯の根本の染みが、徐々に目立つようになってきたのです。
よく見ると、歯の根元の黄色い部分と白い部分の間に、茶色の線がくっきりと出
ているのです。まるで根元にビッシリと歯垢が付いたように見えます。

「これはいかん!」

と、歯根のシミに気づいて以来、少しでも歯をきれいにしようと、デンタルケア
にハマっていったのです。ひんぱんに歯磨きをするのはもちろんのこと、いろい
ろな歯科用グッズをそろえていました。洗面所の鏡脇には、いろいろなタイプの
歯ブラシが数本、いつも用意され、歯磨き粉も2、3種類、マウスウォッシュや
デンタルフロスに、舌のコケ取りブラシが、ズラリと所狭しと並んでいました。
歯科用の特殊器具や日本で入手できないものはアメリカから取り寄せ、デンタル
ケアグッズ収集は、半ば趣味になっていたほどです。

そして、磨く時には「これでもかっ!」とまるで親の仇でも討つように、強くゴシ
ゴシ磨いてきたことが思い出されます。今思えば、どれも歯に悪いことばかり、、、。
おまけに、虫歯予防になると思い、高価なフッ素スプレーまで買い込んで

「シュッ!シュッ!シュッ!」

今、思えば実に恐ろしいことですね、、、。

しかし、どれだけ磨いても、歯の内部からエナメル質が染まっているのですから、
取れるわけがありません。どれだけやってもきれいにならない歯に対して、だん
だんとコンプレックスを感じるようになったのです。思い切り笑うと黄色い歯の
根本が見えて、まるで歯を磨いていない人に思われてしまうのですから。
そのように思い始めた頃から、人前で思い切り笑うこともためらうようになり、
いつの間にかあまり笑顔を見せないようになっていきました。男の自分でさえ、
こうですから、女性で同じ薬害を受けた人なら、なおさらでしょう。

知らず知らずのうちに、自分の行動や心の在り方にまで影響を与えていた歯の外観。
これらのことが、わずか一瞬の間に思い起こされたのです。いろいろと蘇ってくる
記憶に埋没しかけていた私の耳に、遠くから先生の声が聞こえてきます。

「この話、みんなが知ると困る人もいるからね、あんまり教えないんですよ」

私は黙って、聞き耳を立てます。

 「すごくいい薬で効果も高いんだけど、小さな子どもには良くないって後からわかったんですね。だから、使用されて2、3年かな。すぐ中止になって、、、」

“みんなが気づくと集団訴訟とか損害賠償の話になるから、お医者さんもずっと口をつぐ
んできたのか、、、ひどい話だよな~、、、” などと想像していると、
また別の記憶が蘇ってきました。

成人して、社会に出て、アルバイト先や勤務先で新しい人達と出会った頃のことです。
たまに自分と同じように歯の根本が黄色い人を見かけました。彼らの年を聞くと決まって、ほぼ同年齢だったのです。歯のシミがあれば、それだけで、初対面の相手でも年齢が大体予測できたものです。それまで、なぜだろうと不思議に思っていましたが、彼らも同じ薬の被害者だったのです。
私は昭和45年生まれ。似たような歯のシミの持つ人は、決まって自分と同学年か、2~3学年上と決まっていました。同学年でも早生まれ(46年生)の人には歯の根本が黄色い人をあまり見たことがありません。おそらく昭和43年~45年生まれが、この抗生剤の投与を一番多く受けた世代なのでしょう。

記憶の彼方をさまよっていた私に「さあ、終わりましたよ」と先生の声がかかります。
差し歯の交換も無事終了です。礼をすませて自宅に帰ると、さっそくこの抗生剤について調べました。パソコンで、「テトラ、、、何だったかな?」薬剤の名前がよく聞き取れなかったので、とりあえず「テトラ・抗生剤」と入力すると出てきました。

”テトラサイクリン系抗生物質”
動物用医薬品、およびヒト用医薬品として使用される。
耐性を獲得されやすく有用性は低下しているが、
他の薬剤にない優れた特性を持つため、現在でも一部処方される。

なるほど、現在も使われている抗生剤だとわかりました。動物用で使用されるということは、現在も市販の牛乳や牛肉・豚肉・鶏肉に入っているわけですね。

テトラサイクリン系の抗生剤にもいろいろあるようですが、
中でも一番使われる「ミノサイクリン」薬剤の添付文書を調べると、、、ありました!

(使用上の注意〉や〈副作用〉の中から一部要約、抜粋します。

小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、一過性の骨発育不全を起こすことがある。本剤の使用による腸内細菌の減少によるビタミンK欠乏症状の他、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)を起こすことがある。

副作用―下痢、悪心、食欲不振、嘔吐、腹痛、口内炎、舌炎、便秘、肛門周囲炎、味覚異常、胃腸障害、歯牙着色、(体内細菌の減少による)菌交代症による新しい感染症など

これを見た時、さらに「ああ~っ!」とおもいました。

「歯牙着色」の他、「腸内細菌の減少」「便秘」「下痢」「口内炎」「舌炎」「菌交代症」、、、

これらは物の見事に「全部」、私の今の体質に当てはまっているのです。
これまで、これらの不調はすべて、自分の生まれ持った体質だと思っていました。

テトサイクリンには、歯医者さんから聞いた「歯牙着色」の他、大きな副作用があったのです。
この抗生剤は非選択性で殺菌対象が広いため、体内の腸内細菌やその他の常在菌など、ヒトが生まれつき持っている良い菌まで、バイ菌と一緒に殺してしまうのです。

その結果起きるのが、副作用の最後にある「菌交代症」です。
これについても調べてみました。

「菌交代症」

抗生物質を含む化学療法剤の服用によって、これに感受性をもつ人体内の細菌が減少し、それらの細菌のために増殖をおさえられていた不感受性菌・耐性菌が異常に増殖して起こる症状。小腸上部では腸球菌、乳酸菌、小腸下部では大腸菌、大腸では大腸菌、グラム陰性菌が増える。

”ん~、なるほど!”

これで一気に自分の体の謎が解けた気がしました。
これまで私は大病することなく生きてきましたが、いつも便秘と下痢を繰り返し、不調のときには何かにつけ、すぐ口内炎や舌炎になります。子どもの頃からずっとこの調子なので、これが自分の体質とばかり思い込んで来ましたが、どうやら原因があったようです。

歯牙着色を起こすほど多量に投与された抗生剤は、腸や他の臓器にも作用し、腸内細菌を減少させ、正常菌叢を乱したことでしょう。それが、臓器や皮膚などさまざま器官で種々の菌交代現象を起こしたと考えられるのです。

そして、一度起きた菌交代現象(正常菌叢の乱れ)は、何かのきっかけで元の健康な正常菌叢に戻らない限り、その後もずっと異常菌叢の状態にあります。それが慢性の胃腸不良を引き起こしているわけです。

つまり、この抗生剤の添付文書にあるさまざまな副作用は過去のものではなく、「歯牙着色と同じように、現在も続いている副作用」なのです。私以外にも、テトラサイクリンによる歯牙着色の後遺症を抱えている人は、同じような胃腸不良や口内炎など、菌交代症による副作用も抱えているこ
とでしょう。

自分が薬の被害者であるなど、転院先の親切な歯医者さんに教えてもらわなければ、気づけなかったでしょうし、ましてやそれが体質まで変えてしまっていたとは気づく由もなかったでしょう。
「テトラサイクリン歯」や「慢性の胃腸不良」が抗生剤の副作用だと知らない人は、今でも相当数います。女性の被害者なら悩んだ末に、美容歯科で高額のセラミックベニアで治療した人も多いことでしょう。

私の知る限り、テトラサイクリンに対する薬害訴訟は聞いたことはありません。訴訟しても認められる可能性は低いでしょう。薬害はなってからでは遅いです。特に幼少期に受けた薬害は取り返しのつかないものが多いと実感しています。

また子どもだけでなく、認知症の薬で認知症が悪化させられたり、コレステロール降下剤や高血圧の薬でウツ病にされたり、精神薬でウツが悪化したり、、、現在でも数え切れない薬害が進行中です。

無知は恐ろしいですね。